季節はだんだんと春めいてきました。高かった

お野菜も少しずつ手に入りやすいお値段になった

でしょうか。東洋医学は「医食同源」とある

ように食べ物も非常に重要視します。

 

ここでいうのは薬膳料理といったような、聞いた

こともない野菜や手に入りにくい食材を使う事

ではなく、いつも食べている食材や料理を見直す

ことで、充分に健康に近づけるという事です。

 

 

旬のものを食べることが大切と言われますが、

旬のものはその時期に必要な「気」を備えて

いるからだと言われます。春の気は冬に固まった

筋肉をほぐし、やや熱を帯びて上に上がる性質を

持っています。植物の芽が出るのに似ていますね。

 

冬の間の養生を怠ると、この春の気による風が

体のバランスを崩します。いわゆる目眩や花粉症、

目の疲れ、頭痛、不眠など、いつも自分の体の

症状ではない春特有の症状に悩まされます。

 

こういった気の巡りや体調を整えるのに、旬の

食材を取る事がいわゆるお薬代わりになるのです。

 

(ただ難しいのは、旬の食材がその人の体質に

合わないことも多々あるので、自分が苦手な

食材などは無理に食べない方が良いと思います。)

 

自分が美味しいなぁと思うものは胃や腸もよく

動きます。この「美味しい」がとても重要。

子供の好き嫌いも、よく聞いているとその子の

体質に合わないものだったりしていますね。

 

昔のように「好き嫌いはいけません」というのは

食べ物がない時代ならともかく、現代は自分の体に

見合ったものを食べる方が大切なような気がします。

 

この「美味しい」ですが、旬のものには気が

多く含まれ、同じ食材でも旬の時期になると

いい香りがしたりコクが増したりするもの。

これがまさに「滋味」であり栄養素とはまた別の

「気」や「血」を多く含む素晴らしい食材です。

 

ここで1つご紹介。今からの旬に「アサリ」が

あります。そしてもう1つ旬を迎えるのが

「キャベツ」。ここから想像するに、皆さん

ご家庭のレシピが色々おありだと思いますが

うちではこれになりました。

 

 

 

 

アサリのボンゴレスパゲティです。

 

アサリのエキスをパスタが吸って、他の季節に

食べるより断然美味しいですね!イタリア料理が

体にいいの?と思われるかもしれませんが、

医食同源とはこういうもの。中国料理や苦い

料理が薬膳ではなく、自分の体質と気候とを

うまく調和させ、旬の食材を美味しく頂く。

 

実際、ご高齢でお元気な方々は好きなものを

食べていませんか?逆にストイックに頭で

あれやこれや考えて食事をしている人ほど、

健康には遠い体をしている気がしてなりません。

 

大病を患っている人はまた別の話になりますが

自分の健康を維持するには、こういった生きた

食材を食べることが大切だと思います。

 

住んでいる国や地方で旬の食材は変わってくる

ので、自分の住んでいる地域の旬を是非知って

いただき、味わってみてほしいですね。

 

*ひなはり灸治療院*