いよいよ今年の4月から不妊治療の保険適用
が始まりますね。助成金との兼ね合いや回数
制限など、悩ましい問題は多くあります。

不妊治療を受けたからといって、必ずしも
すぐに授かることができない人が多いのも
現状です。採卵に至らない、受精しない、
着床しない、すぐに流産してしまうなど、
妊娠には数多くのハードルがあります。

様々な検査数値によって色々と分かる事が
増えましたが、だからといって妊娠する
しないが分からないのが辛いところ。現代
医学においても妊娠は未だ未知な部分が
多いのが印象的だと思います。

東洋医学の世界では、妊娠に特に必要な
ものは血と精ではないかと考えます。血は
分かりやすいと思いますが、精というのは
精子だけでなく、漢方の世界では生の源、
人の生・長・壮・老・死の過程と生殖機能
を司る、命の発生の源
という意味です。

この血と精をいかに補い、巡らせられるか
が、妊娠への鍵になるのではと考えます。

自然界における動植物も、自身の体力が
少ない場合は子孫を残す種子や卵を作ろう
としません。まずは自分自身が子を残す体力
を身につける
ことが大切だと思います。

妊娠に必要な血や精を補うのにまず1番に
必要なのは「睡眠」と「食べ物」。
当院では22時までには寝るようにと
勧めています。現代人にはかなり厳しい
時間設定だと私も思いますが、やはり22時
には壁があると感じています。

採卵・受精まではスムーズにいくのに、
なぜか着床までこぎつけない方の何人かは
この22時まで就寝で妊娠に至った例が
あります。多くは腎虚証という体質でしたが
早く寝る事でホルモンバランスや人という
動物としてのサイクルが整うのでしょうか。

出来れば男性側にも取り組んでほしい課題
だと感じています。不妊は女性だけの問題
ではなく、男性側のにも多くのトラブル
あると言われています。精の虚は男性の
方が多いですからね。

食べ物も大切です。ダイエットや仕事などの
過労(ストレスも含み)で、生理が止まった
ことがある、鬱や精神的に参ったことがある
方などは、体が大きく弱っている方が多い
と感じます。その中で妊娠を希望される
方もいらっしゃいますが、まずは自分の体を
治すことから始める事をお勧めします。

体にいいと思って、塩分や糖質を過剰に
避けたり、野菜ばかりになってはいませ
んか?現代人の偏った栄養バランスにより
貧血やホルモンバランスの崩れに繋がり、
不妊を増長しているように思えます。

栄養あるタンパク質や鉄分を積極的に
摂る事を当院では勧めています。特に北海道
では牛肉や赤身を食べる文化が少ない
せいか、血虚の人が多いように感じます。
最近の人はレバーや貝類、血の気の
あるものをあまり食べていないことが、
血や精不足に繋がっているように思います。

他にも冷え性の問題など色々ありますが
まずは自分が「元気」である、「余力」が
ある状態を作る事が妊娠への鍵ではないかと
思います。当院では血や精を補うツボや
お灸、漢方なども色々ご紹介しております。

妊娠・不妊治療を考えている方、今現在
取り組んでおられる方、他になにかできる
事がないかとお考えの方は、ぜひ
ご相談くださいませ。お力になれれば
幸いです。

*ひなはり灸治療院*