今年は暑い日が続きますね。クーラーがある
人もない人も、それぞれの夏をお過ごしかと
思います。二十四節記で言えば「小暑」の
この時期は、来る「大暑」に向けて
体を慣らす時でもあります。

当院の治療は経絡治療という、伝統的な
東洋医学を元にした治療法です。先日
気づいたのですが、この7月で開業20年
迎えていました。あまり年月を意識しない
方なのですが、20年も経ってたのですね。

関西で開業し、北海道では6年目になり
ます。他の治療法などに目もくれず、ただ
ただ先人達から受け継がれる技術を研鑽
していられるのは、この治療法が素晴らしい
ものだと信じていられるからでしょうか。

今までに学んできたこの東洋医学や漢方の
知識や知恵を、講座を通して知ってもらい
たいと思っているのですが、このコロナで
なかなか思い叶わず。

最近では東洋医学に興味があって来院される
方が増えました。とても嬉しいことです。
ただ皆さん「本で読んでも理解できない」と
おっしゃる方が多数。わかります。私も昔は
そうでした。


東洋医学は学問というよりは、もっと感覚的
な、自分で体感して初めて「識る」という
ものに近い気がします。頭で理解するのでは
なく、まずやってみる、その変化を自分で
感じる、という事が本当に理解する事に
繋がるのではないかと思います。

東洋医学の世界に「」という概念があり
ますが、これを文章で説明するととても
難しいんですよね。砂糖を舐めた事がない
人に砂糖の甘さをどう説明するか、という
話に似ています。

でも「気」はたぶん皆さん感じているはず
なんです。雰囲気や勇気、気持ち、のように
気と名のつくものには、動きやエネルギー、
絶えず変化するものにつくのです。

これらの変化を読み取る、感じる事ができ
れば、東洋医学への第一歩を踏み出したも
同然。自然の摂理と人体の法則とを
知ることで、健康に生きていけますという
教えが東洋医学なのだと思います。

難しい言葉を覚えるだけが勉強ではあり
ません。いかに自分の身になり、役に立って
いるかが本当の知恵になるのです。

とまぁ、難しくもあり単純でもあるこの
世界。焦らず、よそ見せず、自分を知り、
どこに一歩を踏み出すのか。治療を通して
多くの知恵と気付きを持って帰って
頂ければと思います。

20周年のイベント等、年内には何か
考えておきたいなぁと、考えております。

*ひなはり灸治療院*