認める」というのは時として残酷なもので
しかし、現実を受け入れなければ始まらない
ものもあります。

患者さんのお身体を診ている時、「あぁ、
これは相当無理している体だなぁ・・」
と思い、それをお伝えしても
いえ、無理はしていませんよ?」と
話される事が数多くあります。

疲れている感覚はないけれど、症状には
困っている。寝ても治らないし、どんどん
悪化している。どうして?という話に
なるわけです。

「疲れている」がだるい、眠い、しんどいと
いう定義になっているからなのでしょうが
これらは、仕事や家事、育児、介護など
何かに追われて脳が興奮していると、疲れ
という感覚にならない
んですよね。

はたまた、「これくらいでは疲れない」と
いう理想や「疲れてはいけない」という
感覚遮断のようなものも、疲れを感じにくく
する一要因
かと思います。

病気の時は休む、痛みがある時は加減する、
疲れたらしっかり休む、というごく当たり前
のことが出来にくい日本社会
において、
自分の疲れを無視することは、後の大きな
病気
につながりかねません。

頑張りすぎるのも良し悪しあります。
痛みや症状が消えない時は、まず自分が
疲れている、ということを素直に認めて
休んでみてはいかがでしょうか。

休むことは負けではありません。それこそ
認知が歪んでいる証拠。まずは自分の素直な
心と体の声に耳を傾けることが、治療への
第一歩だと思います。

疲れに限らず「冷え」や「寝不足」「栄養
不足」も同じ。否定しては始まらないのです。
まずはそれを意識して改善してみる
その結果どうなったかを自分で観察する。

この連続が健康への歩みであり、何事に
おいても同じように通じる真理と思います。


*ひなはり灸治療院*