不妊治療こそはり灸の力を

当院では、肩凝り腰痛などの鍼灸治療でメジャーな分野も

治療しますが、どちらかといえば不妊治療、出産前後の

体調管理、鬱病、障害のある方達など、西洋医学では

まだまだ対応の難しい分野での治療にも携わっています。

例えば不妊治療。病院では検査数値や投薬、すべて計画通りに

事を進めていても、なかなか着床・発育にまで至らない

ケースが多々あります。あと何が足りないのか。科学的にも

妊娠〜出産というのはまだまだ分からない事がたくさんあります。

漢方や鍼灸でできる不妊治療というのは、まず母体の方を

整えることから始めます。検査数値に何の問題もなくても、

意外と妊娠できる体でない方がたくさんいます。

東洋医学的にみて、体が浮腫んでいる、冷えがきつい、

生理痛が重い、生理不順、血が足りない、腰が萎えているなど。

これでは、子供を体内で育てるだけの血や精が足りていないと

妊娠の成功率はとても下がります。

西洋医学から見た血が足りない、体の浮腫、冷え、生理痛は

実際にどれくらいの数値目標かというわけでなく、その人の

素因（生まれ持った体質）に応じて変動するものです。

言葉で説明するには語彙力が足りずに申し訳ないですが、

なかなか妊娠できずに落ち込んでいる方、早々に諦めず

できれば鍼灸や漢方と併用して不妊、妊活に臨んでほしいと

思います。ドクターから厳しい言葉を投げかけられて

心が折れてしまいそうになっている人を何人も見ました。

不妊治療は病院だけではなく、もっと色んな手段がある事を

知ってほしいと思います。実際、不妊治療中に飲む薬で体調を

崩し、一時的にやむを得ず諦めた方も、その後体調をきちんと

整えた後、自然妊娠した方もおられます。

不妊治療ではりやお灸にできる事は、血や精を補い、体を温め、

子宮の状態を改善し、ホルモンのバランスを整える事。まだまだ

知られていない「東洋医学の力」を活用し、体を自然に帰す事で

とても当たり前のように妊娠する事ができると私は思います。

あまり人に話せず、プレッシャーやストレスに押しつぶされそうに

なる事もあると思います。一人で全てを解決しようとせず、ぜひ

頼ってもらえればと思います。

上辻　ひな子